アメリカを代表する写真家のひとりであるリー・フリードランダーの写真集『The New Cars 1964』。Robert FrankやWillam Kleinらによる新たな潮流に呼応して、1960年代〜70年代は、写真表現の新時代が到来した時期でもありました。かつては写真家の憧れであった『LIFE』誌の休刊(1972)は、フォト・ルポルタージュ神話の崩壊の象徴で、「客観性」から「主観性」へと、写真のトレンドが大きく変わり始めた時代でもありました。その「主観性」つまりは「私的なまなざし」を通して、「写し出すことで見えてくるもうひとつの（社会的）現実と風景」を提示し続けた代表的写真家がフリードランダーでした。本書は、駆け出し時代の60年代初頭に、全米一の自動車産業都市であったデトロイトで撮影された図版で構成されており、新たなデザインが多数生まれ、産業の象徴であった「車」をモチーフにしたソーシャル・ランドスケープ。 上部に少しヤケがございます（2枚目） #LeeFriedlander #RobertFrank #WillamKlein #写真集